せんぱーい!!!」


























Eternal L O V E 〜senior〜























「おお!赤也くん!!久しぶりだね。」


「そうッスねー。最近先輩、ストリート来てくれないし。」


「えー、だって神奈川遠いんだもん。」


「可愛い後輩に会いたくないんスか?」


「コラ、自分で言わない。」



あてっ。

先輩、何もしなけりゃ可愛いのに・・・・。

っと、こんなこと言ったらまた殴られちまう。



久しぶりな先輩。

決勝以来・・・か?



先輩は俺に「今の」テニスを教えてくれた。

ああ見えて結構強いんスよ?先輩って。


確か・・・なんとかって小学生の大会で優勝したとか言ってたっけか?

まあそんなこんなで今の俺になるヒントをくれた大事な先輩。



「そうそう。あの頃からデビル化したよね・・・・。」


「な、なんスか!デビル化って!!!」


「結構怖かったんだからね!」


「そ、それは・・・・すんません。」


「おー、よしよし。まあ許してやろうじゃないか。」


「・・・・・・。」


こういう感じで。

一緒にいて飽きないっていうか・・・。

変な気遣わなくていいし!


女とかいろいろ面倒くさいじゃん?

そこんとこ先輩はあっさりしてるから付き合いやすい。


まあ年上っていうこともあっていろいろ相談したり結構頼ってる。

いい先輩ッスよ。



「ところでこんなトコで何してんスか?」


「んー、跡部くん待ってるの。」


「ふーん・・・跡部さんね・・・・・。」


「ここで待ってろって言われたんだけどさ・・・もう暗いし帰ってもいいかな?」


「だったら送るッスよ!先輩、一応女だから。」


「ありがとうと言いたいところだけど・・・「一応」っていうのは見逃せませんね。」


「わっ!冗談ッス!先輩はバリバリ女ッス!!!」






もうこんな時間か・・・。

俺だって早く帰ろうと思えば帰れた。

っていうか今日は早く帰ってゲーセン行こうと思ってたのに・・・・。


それを真田副部長が、


『お前はまだ練習が残っているだろう』って・・・・・。

なんで俺だけ別メニューがあんだよ!!!


っつーことで今までみっちり練習。

もう閉館時間ギリギリ・・・ってところで先輩を発見。






跡部さん、ね・・・・・。




「じゃあ行きますか。」


「どこ行くんだよ。」


「あ・・・・跡部くん。」


チッ、いいタイミングで・・・。


俺、前からアンタのこと好かないんだよね。




そろそろ潰してもいいッスかね?


「何やってんだ切原。」


「何って、どっかの誰かさんが先輩ほったらかしにしてたから俺が代りに送ってあげよーと思って。」


「誰も頼んじゃいねぇんだよ。」


「ま、まあまあ!っていうか跡部くん遅いんだけど!」


「ああ、ちょっと業者と電話しててな。悪かったな。」


「ちょっ・・・・。」


普段の跡部さんからは想像できないほど柔らかい笑顔。

先輩の髪をぐしゃぐしゃなでてる。


先輩も先輩でちょっと赤くなってる・・・・?!



「ちょっと、イチャイチャしないでくれません?」


「えええ!し、してないよ!!!」

「あ?切原、嫉妬か?」






「だ、大体先輩には丸井先輩がいるじゃないッスか!!」








・・・・・あ、あり?


何この沈黙。

先輩はちょっとうつむいていて、跡部さんはずっとこっちを見てる。


暗くてよく分かんねーけど、たぶん睨んでる。



・・・・俺いけないこと言っちゃった感じッスか?!



「ち、違うんスか?」


「え、違ってはないけど・・・・。」


、帰るぞ。」

「いや、だって用事があるから待っとけって・・・・。」


「バーカ。お前送るためだろうが。」



何、この展開。

俺だけ完璧にのけ者じゃん。


本当のこと言っただけだし。



「ちょっと、俺が先輩送るんスよ。」


「あ?」


「さっき約束しましたもんね♪」

「えっと・・・ああ、あれ約束したっていうのかな・・・・。」


「とにかく!跡部さん邪魔だから。」






つい長引いてしまった電話。

初日からこんなに電話がかかってくるんじゃこの先が思いやられる。


やっと終わって急いでのトコロへ向かう。

女を夜中に1人で帰らせるわけにはいかねぇからな。



の隣にもう1人。

特徴的な髪型。


仲良さそうにふざけ合ってる姿だけでも気に食わねぇ。



おまけに「彼氏」発言。

丸井が彼氏?


んなわけねぇだろ。



「あ?お前、誰に向かって言ってんだよ。」


「アンタっすよ。氷帝の部長さん。」

「わかってんじゃねーかよ。だったら言葉遣いに気をつけろ。」


「あ?アンタこそ誰に向かって言ってんスか。」



「ちょちょちょっと!!!ケンカはやめよう!!!」


チッ・・・・・・。

なんでこう次から次に厄介なヤツが・・・。


まだ初日だろ。





「じゃあ、3人で帰ろう!!」


「却下だ。」


「そうッスよ!!」


「いや、だってみんな同じ方向じゃん・・・・。」











「・・・・・仕方ねぇな。帰るぞ。」






「「ええええ!!!!」」





なんなんだよ!

切原は分からなくもないが問題はだ。


お前さっきまで一緒に帰ろうとか言ってたじゃねぇか。

なんで一緒に驚いてんだよ。



「いや、だってあの跡部くんが・・・・ね?」

「ッスよね・・・ああ、帰りましょう。3人仲良く。」


何顔見合わせて驚きあってるんだよ。

・・・・・切原、てめぇ顔笑ってんだよ。



「文句あるんだったら置いてくぞ。」


「ななななないです!なんだったら3人仲良く手でもつなぎましょうか。」

「お!いいッスね〜!これで氷帝や青学とも仲良くなれそうッスよ。」


「なんで?前から仲いいじゃない?」

「なんか・・・立海って怖いイメージもたれてるらしいんスよね。
 こう、近寄り難いっていうか・・・。」

「あ、分かるかも・・・・。」


「ふん、真田のせいだろ。」

「まあそれもあるんですけどね。
 俺としては折角の合同学園祭なんだし他校のヤツとも仲良くなりたいんスよ!」


「うんうん。私もみんなと仲良くなりたいなー。」



赤也くんもいろいろ考えてるんだね。

さっきまでちょっと怒ってたのに。


でも私も同じこと思うな。

あんまり他校とは絡みないし・・・。


これからいろいろと連絡しなきゃいけないこともあるだろうから積極的にいかないとね!!!



意外と危なそうな2人が仲良く(?)話てるところを見るとなんだか微笑ましい気がする。

もしかして気が合うのかも・・・?


ダブルスとかやってみたらいいのに。

・・・・・ムリか(自己主張激しいからね。2人とも)


そんなこんなで初日から楽しく帰ることができた。

でもきっとこれからだと思うんだ。



明日は・・・・とりあえず模擬店の内容を決めないと。

ウチちゃんと決まるかな・・・・?
























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跡部さんとダブルスなんて絶対イヤッスよ!