そう、今日はラッキーな日。
 










誰にも邪魔されないで











「しっかし暑いな〜。」





今は7月。夏。

梅雨の滅多に訪れない晴れ。

こんな日をのがすわけにはいかないとオレは彼女を呼ぶ事にしたわけ。





「・・・・・・。遅い・・・・・。」





結構時間にルーズだからね。ちゃんは。



それにしてもオレが時間通りに来てるなんてめずらしい。

これもちゃんのためなんだけど・・・。





「ごっめーん、遅れちゃった?」


「うん♪(激笑顔)」


「キヨ。そんなに怒んないでよ。
 せっかくの1日が台無しになっちゃうよ?」


「うん・・・、そだね。じゃぁ行こうか。」





一応、ちゃんには今日は買い物しよう♪ってことでいったんだけど・・・。

きっとデートって言ったら



「うん。無理。



って言われるからだろうね。

でもオレはデートしたいんだよっ。

他の誰とでもなく君と。

だからどんな手を使っても良かった。

人からデートっぽくみられればオレはそれで・・・。






















「わお!かわいい服ばっかり♪」


「うんwどの姿も見てみたいなぁー。」


「この変態オレンジ。」


「酷いねちゃん。」





ちょっとマジヘコむんですけど・・・。





「フフ〜ン♪どれにしよっかな・・・。」


「あれ、先輩。」





えっ!





「おお〜!赤也じゃん。」





何で知ってるのさ。





「あっ、千石さんとデートっすか?
 邪魔しちゃって悪かったですねv」


「いやいや。久しぶり切原くんv」





わざと「デート」にはふれずに話を進める。

いやぁ、切原くんもなかなかいい子だね。





「ちょっとお!キヨ! 
 何その『そうそう今デート中なのv』的な言い方。
 赤也くん。私はただただ買い物にキヨと来ただけなんですよ?」


「(いや、それがデートというんじゃ・・・。)」











「おっ!じゃねぇか。」


「千石もおるやん。」





げっ・・・。氷帝R・・・。

コイツらやっかいなのよね・・・。

早いとこキヨとどっかいっちゃお。





「いやぁ〜。キヨ、あっち行こう。」





「待ってや〜 「お前らはあの世に逝って来い。」


「ちょっちょっとちゃん!?」





手、引っ張られるのは嬉しいケド・・・。

っていうかまだ追いかけてくるし!





「待てよ。」


「待ちや。」


「待ってください。」


「ちょっとぉ、みんな!」


「???」





「僕の彼女に手出さないでくれる?
 
 今、デート中なんですけど!」


「・・・本当か?。」


「・・・・・・。うっ・・・。うん。」


「ね?」





何でだろうこの気持ち・・・。


「いくよ。」





ちゃんの口が笑った。

もうあの人たちは追ってこない。











「ね、ちゃん。」


「なっなに?」


「何であんな人達と知り合った?」





すごく気になるところなんだけど。





「だって・・・。キヨの友達って言うから・・・。」





・・・・・・。





「まぁ、いいけど。」


「そ、それよりみんなに誤解されちゃったじゃん。
 そんな関係じゃないのに。」





「だったらそういう関係になればいいんじゃない?」


「へっ・・・。んっ・・・。」





君はオレだけ見てればいいの。





END