友情はそのままですか?
その瞬間
「あー。」
「何だよ。ブスッとして。」
んだよてめぇ(酷ッ
人が深刻に悩んでんのによ。
「切原はのんきでいいね。」
「ケンカ売ってんのか?」
「スンマセン。」
一応授業中。
切原とは席が隣だから話してた。
キンコーンカンコーン♪
「うわぁ、最悪。」
「授業終わって最悪って言ってる奴初めて。」
五月蠅いよワカメ(オイ
だって・・・。
悩んでる種があなたなんですけど・・・。
なんて口が裂けても言えない。
授業が終わりもう放課後(早いな
教室には私1人。
「はぁ・・・。」
あー、何でさっきっから溜息ついてるかって?
そりゃ明日のことでしょ。
刻一刻とその日は近づいてるッつうの。
実は明日は切原のバースデーだったりする。
何でそれで悩むかって?
無論、好きだから。
なんかあげなくちゃじゃん!!!
席が隣になった時はめちゃくちゃ嬉しかったんだよ。
これでもれっきとした乙女なんですからねっ!
えっ?告れ?
告れたら苦労してないから。
付き合いが昔からで・・・。
『恋愛』とかより『友情』のが強そうだな・・。
絶対振られる。あーそうさ。
小心者なんですよ。私。
* * *
明日はオレの誕生日。
ちょっと緊張するんですけど・・・。
まともに部活に集中できねぇ・・・。
「何だ赤也。のコト考えてんのか?」
「仁王先輩・・・。っていうか何でっ!」
「可愛い後輩のことは何でも分かるぜよ。」
ったく・・・。
は好きだ。けど告れない。
絶対振られるから。
今まであんなに仲良かったんだ・・・。
いきなり言ったらビビるよなぁ。
それよりも・・・。
「フフ、ちゃんがオレにプレゼントくれないんじゃないかって思ってる?」
「そうなんスよ・・・。って幸村部長っ!」
何なんだこの人たち・・・。
オレの心透視されたよね?ね?
「やっぱりそうか。でも言わなきゃダメだよ?自分の気持ち。」
「ハイ・・・。」
そんなこといわれてもな・・・。
* * *
結局当日を迎えてしまった。
タラララッララー♪(何
これをクリアすれば私は次のステージに行けるのよっ(何か違う
とりあえずはこの苦痛から開放される。
今は昼休み。
切原はあれでも人気だからねっ。
教室にはいないから・・・。
「屋上かな?」
とりあえず屋上へ。
* * *
ガッチャ。
「あー、いないかも。」
「誰探してんだ?」
「うわっ!」
き、切原・・・!?
「おっおはよう。」
「(お、おはよう?)あ、ああ。」
・・・・・・。
何なんだこの沈黙。
ずっとこっち見てくるし・・・。
そうだ!
いくんだ!別に告らなくてもいいんだっ!
渡すだけで・・・。
「切原。」
「何。」
「誕生日オメデトウ。」
・・・・・・。
えっ、何でもらわないの?
もしかして私のこと嫌いだから!?
「切原サン!?」
「・・・・・・。」
「いらないのですか?ならば失礼します。」
もうっ!振られたよー(泣
泣いてやるんだ!ケーキ食べながら泣くんだ!
「・・・・・・行くなよ。」
「な、何さ!いらないんなら返してよ!」
「他にないの?」
「ハ?」
他にって・・・。
「何?」
「いや・・・。開けていいか?」
「い、いらないんじゃないの?」
「いつそんなこと言ったんだよ。」
「うー。あ、でもダメダメ。絶対ダメ。開けちゃダメ。」
「何でだよ。」
「開けるな。爆発するぞ。死ぬぞ。」
「別に・・・。お前と死ねるならいい。」
「ハ?よくないだろ。」
何を考えてんだコイツ・・・。
「もう渡したからね!じゃねっ!」
「オイ・・・。」
だって中には・・・。
ガシッ。
・・・え?
「切原?」
「こういうの、言葉で言えよ。」
見せたのは・・・。
「それっ!」
中に入れたカード・・・。
「言えって。」
「っ///。」
「言え。」
「言ったってムダでしょ!」
どうせありえないんだから・・・。
「いいから言えって。」
「やだ。」
ギュッ。
「っ///。」
「言えよ。」
抱きしめられてる・・・。
「・・・・き。」
「え?」
「好きだよう。」
自然に出た言葉。
恥ずかしいッ。
「オレも好きだ。」
「・・・・・・へ?」
「スキだって言ってんだろ。」
深いキス。
きっと、私の考えは間違ってたんだろう。
アイツがオレのこと好き・・・。
あのカード見たときは嫌がらせかと思ったゼ(え
でも、キスは抵抗しなかっただろ?
END