好きだから行動に出てしまう。


それはおかしいことなのか?















死ぬほど好きだ















「跡部くん、いる?」


「お、やん。俺に会いにきてくれたん?」


「いや、誰も侑士のこと呼んでないから。」


「冷たいやっちゃな。跡部、お客さんやで。」





知っている。

てめぇに言われなくたってこっちはドア開けた瞬間に気付いてんだよ。





「跡部くん、これ資料だよ。」


「あぁ、悪いな。」


「じゃぁねー。」





愛しい、愛しすぎる。

可愛いどころじゃねぇよ・・・(重症だぜ





「可愛ええね。」


「てめぇには死んでも渡せねぇから安心しろ。」


「(毎度毎度酷いわ・・・)でもええんですかねー。会長と副会長が恋人同士なんて。」


「関係ねぇだろ。」





正確に言うとまだ恋人同士じゃない。


そう、俺が生徒会会長では副会長だ。

が自分からやりたいって言ったんだゼ?

いや、俺が無理やりいれたんだっけかな。



まぁそんなのはどうでもいい。

俺はが好きだ。

も俺のことを好きなんだ。

だが、アイツはどうも恥ずかしがり屋だからな。





「結局は跡部の片思いやん。」


忍足の練習メニュー倍な。


「ちょ、冗談やん。やめてや景ちゃんv」


撤回。3倍にする。


「(もう、ホンマこの子鬼やわ・・・。)」





俺だけの一方的な思いのはずねぇ。

いっつも可愛い反応返してくんじゃねぇか。

俺が話しかけるといつも顔赤めるじゃねぇか。

やっぱりは俺のことが好きだ。
















だから一緒に昼も食べる。
















「跡部サマに言われたので作ってきました・・・。」


「早くよこせ。」





俺はに弁当を作ってきてもらった。

無論、はあっさりOKした(ここらへんに愛があるな


は結局俺が好きなんだよな。





「屋上って気持ちいいね。隣座ってもいいかな?」


「当たり前だ。お前しか座っちゃいけねぇんだよ。」


「何よそれ。ハイ、お弁当。頑張ってみた。」


「サンキュ。」





の手作りだゼ?

ラブラブだろ。

素直に作ってくるところもみると絶対好きなんだよな。



・・・・・・だったら言えよ。





「それ、食べてもいい?」


「自分が作ったんだろ。」


「だってこっちに入ってないんだもん!」





と、箸を俺の弁当(が作ったけど俺のモンだ)に突っ込んでくる。

第三者から見たらどう見ても恋人同士だろ。
















「あー、おいしかった。どうだった?」


「まぁまぁだったな。」


「そうかな?結構自信あったんだけどな。」





の手作りだ。

まずいはずねぇだろ。





「あー、テニス部練習してるよ?跡部くんはいいの?」


「俺はうまいからな。」


「そんなんじゃすぐ抜かされちゃうよー。あ、あれ侑士だ!」





簡単に俺の隣から立ち上がってフェンスへと近づいていく。

挙句の果てに「侑士〜」と手を振っているだと?


俺の側から離れんなよ。





「オイ、。」


「侑士ー、あ、がっくんもいる!気付かないかな。」


ッ!!!」


「ご、ごめん!何?って・・・。」





をこっちに向けさせてフェンスに押し付ける。

いい加減我慢の限界だ。

から告白しねぇんなら俺からしてやる(本当はからして欲しかった





「何で他のヤツ見るんだよ。」


「ほ、他って友達でしょ・・・。」


「友達でもダメだ。(しかもあんなヤツら・・・)」





素早く腰と頭に手をまわして逃げられないようにした。

まぁ後ろはフェンスで前には俺がいるから逃げられないのには変わりないが。





「ちょ、あ、跡部くん!?」





俺の声を呼ぶその唇に俺の唇を強く押し付けたい。

その柔らかい体を抱きしめてやりたい。

っていうかお前を抱きたい。


そう言ったら真っ赤になって俺の胸に顔を押し付けてきた。

・・・マジで襲っていいですか?





「顔見せろよ。」


「やだ。恥ずかしい・・・。」


「オラ、見せろよ。キスしてやんねぇぞ。」


「なっ・・・///。」





別にしてほしくないもんと顔をあげない

俺がしたいんだよ。バカだな。



無理やり顔をあげさせてまた抱きしめた。

抱きしめた瞬間に漂ってくるの甘い香り。

立っているだけでクラクラしてくる。


俺もよくここまで溺れたもんだな。





「もう気付いてんだろ?」


「な、な、何をですか跡部サン・・・。」


「これからは景吾って呼べよ・・・・・・。」


「熱があるのですかね、早く帰ったほうがいいのでは・・・。」





熱か・・・。確かにな。





のせいだゼ。」


「なっ・・・!」


「お前が好きなんだよ。」


「跡部くんっ・・・。」




俺は本能的に(これもに対する愛情表現だ)と唇を重ねていた。

最初はびっくりしていたも次第に目を閉じていった。

ほらな。好きだから抵抗しねぇんだろ?

が立っていられなくなってきたらすかさず腰にまわしている手に力をいれた。

それでも呼吸が苦しいのか俺の背中をバンバンたたいてきやがった。





「ぷはっ、ちょ、酸素・・・。」


・・・。好きだ・・・。」





5秒くらい待ってやって(優しいな俺は)また唇を塞いだ。

俺の頭の中もだいぶヤバいみたいだ。たえらんねぇ。

今まで我慢してきたんだ。楽しんでもいいよな?


勢いで舌をいれようとした時。





「ちょっと待った!!!」


「な、!?」





いきなり強い力で押された。

今までなんの抵抗もなかったからあまり力の入っていない腕は簡単にはずれ、俺は地面に倒れた。

は予想外の出来事に対処できなかったらしく押したはいいがそのまま俺に覆いかぶさるように倒れてきた。


・・・・・・・つまりこれはが俺を押し倒したってことでいいのか?





「ち、違う!全力で否定する!」


「あー?この状況を見てそんなことが言えるのか?」


「だ、だって!」





俺様を押し倒すとはいい度胸じゃねぇか。



俺はを優しく抱きしめながら起き上がった。





・・・。返事。」


「えっ・・・。」


「どうなんだよ。お前は。」


「・・・・・・・。」





また俯いてしまった。

だからその行動がダメなんだよ(いや、いいか





「素直に言えよ。好きか嫌いか。」


「うぅ・・・・・・。」





優しく髪の毛を撫でて返答を待つ。

これでも緊張してるんだゼ?

まぁ答えはひとつしかねぇがな。





「好き・・・。」


「あ?聞こえねぇよ。」


「好きです・・・・・・。」





赤くなりながら俺の目を見ていう

ほらな。

知っていても実際に言われると嬉しい。





「誰が好きなんだ?」


「跡部くんが好きです///。」


「景吾って言えっつってんだろ。」


「景・・・吾・・・が、好・・・・・・・き。」


ッ!!!」





俺の留め金が外れた。

気付いたら強く抱きしめていた。





「お前はじれったいんだよ。」


「す、すみましぇん。」


「そこも可愛いんだけどな。」


「ッ///。」





もう誰にも譲らねぇ。

赤くなるをさらに強く抱いた。



絶対に誰にもとられねぇように。





。」


「何?」


「死ぬほど好きだ。」


「私も。私も死ぬほど景吾が好き。」
















会長と副会長が恋人同士。


結構いいだろ?
















「死ぬほどが好きだ。」





END





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