貴女を『愛する』ということが好き・・・。
貴方の腕の中
「どどうしようっ!っ!」
「別にいいじゃない。素直に喜びなさいよ。」
跡部に『可愛かったゼ』なんて言われて悩む人なんていないわよ。
「やっぱり私のこと見てたのかな?」
「そりゃそうでしょ。」
見てないとそんなの分かんないし。
これは完全に興味があるってことなのに。
この子は鈍いからね。
「あ、今日用事あるから先帰るね。」
「うん。バイバーイ。」
私は掃除かぁ・・・。めんどくさいな・・・。
* * *
フー、やっと掃除終わったよ。
あーっ、またここを通ってしまった。
テニスコート。相変わらず五月蠅いな・・・。
「おっ!やん。久しぶりやな。」
「忍足くん?」
あー、そっか。忍足くんもテニス部かぁ。
テニス部ってつくずくイケメンぞろいだよな・・・。
あ、実は幼馴染だったりする。ッていってもお兄ちゃんみたいな人だけど。
「何してるん?オレのカッコええとこ見に来てくれたん?」
「ハハハ。まさかぁ。ただ通りかかっただけだよ。」
「そうか・・・。ほなら見てけばええやん。指定席、確保したったんで?」
「いいっていいって。」
この人も相変わらずだなー。
面白いもん。話してると。
「忍足っ!さっさと練習に戻れっ!」
「あっあっあっ・・・跡部くん・・・。」
「ハイハイ。言われなくても戻りますぅ。」
「っ!」
何でコイツが忍足といやがるんだ?
「ほな、またな。。」
「うん。頑張ってね。」
「おおきに。」
わけわかんねぇ。
何で忍足とこんな会話してんだ?
何でそんな楽しそうなんだ?
・・・どんな関係だよお前ら。
どうしよう・・・。
目の前に跡部くんがいるよ///。
せめて忍足くんがいてくれたらな・・・。
っていうか跡部くんの顔が怖い。
やっぱり忍足くんと長話しちゃったこと怒ってるのかな?
「・・・お前・・・。」
「ごめんなさいっ。練習の邪魔しちゃって。」
「あ?」
わざわざ謝るのか。
まぁ、オレには今は関係ない。
「っ///。」
一つ一つの言葉に緊張してる自分ってどうなんだろう。
すんごい跡部くんのことが好きなんだろうなぁー。
そういえば何で私のこと『』って呼ぶんだろ。
は、恥ずかしいんですけど・・・///。
こいつは忍足と付き合ってんのか?
ここでオレはそれを聞いてもいいのか?
「じゃ、じゃあね・・・///。」
やばい、心臓が飛び出そう。
早くここを立ち去ろう。
なっ・・・。
もう帰るのか?
忍足を見るんじゃないのか?オレを見るんじゃないのか?
「待てよ。」
「えっ・・・///。あ、跡部くん!?」
もう、頭の中が真っ白で・・・。
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