ずっと観てた・・・。気付かれずに・・・。













大好きな背中














「ハァ・・・。」


「どうしたの?。」





いきなり溜息ついちゃって。

いつもは能天気なのに・・・(酷いよ




「だって・・・。もう心臓もたないよ・・・。」


「あー、跡部のことね。」





最近のクラスでは席替えをしたらしい。

そんでの隣が跡部景吾。

ずっと前からは跡部のことが好きでね。

大好きな人が隣にいたら授業に集中できないらしく親友である私に泣きついているわけ。

でもそれってすんごいおいしい席だと思うんだけど・・・。





「ねー、どうしたらいいの?。」


「いやどうしろと言われましても・・・。席は変えられないしね。でもラッキーなんじゃないの?」


「な、何がさっ!最悪だよぅ・・・。」


「だって普通は好きな人が隣の席ってすっごくうらやましいよ。跡部とは話したの?」


「は、話なんて・・・///。」





そうとう恥ずかしいようね(。





「とっとと告白しちゃえば?」


「こっ、告白!」





無理だよそんなの・・・。

跡部くんはすっごい人気あるしさ。

私なんか知らなさそう。

告白してフラれたらもう立ち直れないよ・・・。

ただでさえ隣なのに・・・・・・。





「大丈夫だって。は可愛いんだから。」


「そんなことないっ。に言われたら余計ヘコむ・・・。」


「何よそれ。」





だってってばモテるしさ・・・。

そんな話をして歩いていたらいつのまにかテニスコートに来てしまっていた。

うわ、最悪なんだけど・・・。





「あっ、テニス部じゃん。跡部いるんじゃない?」


「えっ・・・。」





すごい人だかり。


フェンスの外はミーハーの女の子ばっか。

こんな人には勝てないよっ。





「キャー、跡部くぅーん!」


「こっち向いて跡部様〜!」





だからここには来たくなかった。

落ち込むから。惨めになるから。

こんな人達に勝てるわけない。





!こっちこっち!」


?」






そこは人が少なくとても跡部くんがよく見える位置。

・・・こういうところ見つけるのうまいなー。って。





「入り口のとこばっかにいるんだね。」


「うん・・・。」





テニスやってる人ってこんなにカッコよかったっけ。

大きく見える。次元が違うって感じ。

ただでさえ大きいのに。置いていかれそう。





「跡部くん・・・。」





ああ、でもやっぱり好きなんだって。

大好きなんだって思った。

跡部くんは私のことなんて知らないと思うけど。

それでも好きなんだって。そう思った。











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